アコードに訊け 第10話 とまどい
アコードに訊け 第10話 とまどい
年の瀬。
長野県の実家へ帰省したオレは、例年通り、すぐにスタッドレスタイヤへの交換にとりかかる。
家の裏の納屋からスタッドレスを4本、転がしてきて、庭に並べて作業を開始する。
すると、いつの間にか親父が出てきて、一緒にジャッキアップやレンチでネジを緩めたりしてくれる。
定年間近だというのに、寒い中で力仕事を手伝ってくれる。嬉しい話だ。
親父:「あれ?このホイールは随分ときつく締めてあるな・・廻らないぞ・・」
オレ:「こないだ12ヶ月点検で、工場の人がきつく締めたんだろう。どれ、オレがやるよ。」
ジャッキアップをしていたオレは、親父と場所を交代し、今度はオレが十字レンチを廻す。
しかし、5本あるボルトはどれも、ちっともきつくない。むしろ緩いくらいに感じた。
オレ:「確かに思いっきり締めてあるね。さすがに工場は仕事が慎重だな!」
親父:「そうだよなぁ!こんなに締めたら、ネジが壊れちゃうよな!」
親父の背中が小さく感じた。
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